不思議な話

ちいさな物語

#462 宇宙人たちの侵略会議

あれは、数年前のことだ。正直、信じてもらえるとは思っていない。けれど、僕はあの日、本当に「宇宙人の侵略会議」を聞いてしまったんだ。その晩、僕は会社の帰り道、公園のベンチに腰を下ろしてコンビニで買ったコーラを飲んでいた。一人でこうやってくつろ...
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#460 無人島の光るラーメン

船が嵐に呑まれたのは、確か夜明け前のことだった。暗闇の中、船体が裂けるような音を立て、僕は波に放り出された。気がつけば無人島の浜辺に打ち上げられていた。傷だらけの体と、骨の髄まで染み込んだ疲労。多くはないサバイバル知識で数日はなんとか少ない...
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#456 変わらぬ先生

うちの担任のことを話そうか。ぱっと見は二十代後半、生徒にも人気の若い先生だ。笑顔も明るく、授業もわかりやすい。女子は「イケメン」って騒ぎ、男子も気さくに話せる。まあ、完璧すぎるくらいの先生なんだよ。だけどある日、高齢の先生にぽろっと言われた...
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#454 超能力探偵の秘密

僕は名探偵の助手をしている。名前は伏せるけど、うちの探偵は業界でもそこそこ名が知られていて、依頼が絶えない。新聞やテレビにも取り上げられるくらいだから、まあ世間的には「名探偵様」ってことになってる。確かに頭はいい。知識量も豊富だし、観察眼も...
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#449 
懐かしい町

「懐かしい町」の話を聞いたことがあるか?地図にもSNSで検索しても出てこない。それなのに口伝で噂は広がっていて、誰かが必ず「ああ、聞いたことある」と頷く。けれど不思議なことに、詳しい情報は誰も語らないんだ。実は俺も、あの町に迷い込んだひとり...
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#447 街灯の下の影

あれは俺が夜勤に向かうために歩いていたときのことです。街灯って、日が暮れて空が暗くなると自動で点きますよね。あの瞬間にね、妙なものを見てしまったんですよ。ある日の夕方、駅への細い道を歩いていたんです。商店街から外れた裏通りで、人通りはほとん...
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#438 神様のお気に入り

それはある日の朝のことでした。目を覚ますと、枕元に白い封筒が置かれていたんです。僕は一人暮らしで、鍵もかけている。誰かが忍び込んだ気配もない。気味が悪く思いながら開けてみると、こう書かれていました。――おめでとうございます。あなたは「神様の...
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#434 川の大橋ものがたり

むかしむかし、とある里に大きな川が流れておった。その川は流れも早く、雨が降ればすぐに氾濫して、里の人々はたびたび困らされていた。とりわけ川を渡るのが大変でな、舟を使えば流され、泳げば命を落とす。里と里とをつなぐ道はその川でぷつりと途切れてお...
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#430 銀杏並木の迷路

仕事帰り、ふと遠回りしたくなった。駅までの道を逸れて、人気の少ない路地に足を踏み入れた。その先に銀杏並木が広がっている。それは、どこかの有名な観光地みたいに見事な並木道。けれど、人も車もない。まるで世界から切り離されているような静けさだった...
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#418 黒い水面

最初に異変が起こったのは、静かな朝だった。「なあ、あれ……何だ?」公園の池を覗き込んでいた男が、呆然と呟いた。普段は穏やかに波打つ水面が、何かに侵食されるように黒くうごめいていた。虫だった。小さな甲虫のような形状だが、明らかに普通の昆虫とは...