ちいさな物語 #003 そっとしておけば 薄暗い蔵の片隅に、埃を被った古い木箱が置かれていた。箱の表面には奇妙な紋様が彫られ、鍵穴には古びた錠が掛かっている。この蔵を相続した青年直人は、祖父の遺品を整理している最中にその箱を見つけた。箱には紙切れが貼られ、「決して開けるな」とだけ書... 2025.01.15 ちいさな物語怖い話
ちいさな物語 #002 永遠の月曜日 月曜日の朝、吉田は重い体を引きずるようにしてオフィスに向かった。週末は一瞬で過ぎ去り、気づけば始まる憂鬱な1週間。今週もまた、終わりの見えない残業と上司の叱責が待っているに違いない。「これがまだまだ続くのか……」まだ二十代の吉田にとって先は... 2025.01.14 ちいさな物語怖い話