怖い話

ちいさな物語

#015  真夜中のキッチンカー

深夜、静まり返った商店街の一角に、いつの間にか現れた古びたキッチンカー。白いペンキが剥げ落ち、看板には「Midnight Meals」とだけ書かれている。客など誰一人いないはずの時間に、車内のランプだけがぼんやりと灯り、窓口には髪の長い往年...
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#013 心霊スポットでの心得

高校の頃、不良仲間と「やばい場所」を巡るのが流行ってたんだ。俺たちは度胸試しがてら、地元で有名な廃病院に行くことにした。夜中の2時、懐中電灯を片手に病院の門をよじ登って侵入した。中はカビ臭くて、壁には落書きだらけだった。どの落書きもよくある...
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#010 狐火そば

江戸時代、深川の外れに「狐火そば」というそば屋があった。その名は、店先に夜ごと灯る不思議な青白い光に由来する。店主の弥助といっては寡黙で愛想はなかったが、打つ蕎麦は江戸一だと皆「噂で」知っていた。なぜならそれを食べた者に直接聞いたわけではな...
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#003 そっとしておけば

「決して開けるな」と書かれた古い木箱。好奇心に負けて蓋を持ち上げた瞬間、冷たい囁きが耳をかすめた。
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#002 永遠の月曜日

出社すると、同僚たちが無表情で同じ動作を繰り返していた。時計の針は進まない。終わらない月曜日が始まる。