くすっと笑える

ちいさな物語

#392 都市伝説を考える会

先週の金曜、友人に妙な会合に連れて行かれた。名前は「都市伝説を考える会」。聞いただけで胡散臭いだろう?薄暗い喫茶店の二階に十人ほど集まっていて、皆が輪になって話していた。年齢も職業もバラバラ。スーツ姿の中年、フリーター風の若者、妙に落ち着い...
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#390 ソロキャンプの怪

動画配信者のKは、最近急激に人気を伸ばしていた。彼のスタイルはソロキャンプの生配信。焚き火を起こし、料理を作り、視聴者のコメントに答えながら一日を過ごすというだけのシンプルなものだ。「はいどうも、今日は山奥の渓谷沿いでソロキャンでーす」カメ...
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#386 変な新聞記事

何年か前のことだが、地方紙に載った小さな記事が、妙に記憶に残っているんだ。――以下、記事のスクラップブックから抜粋する。近隣住民同士の口論、原因は「プリン」をめぐる主張の相違八月十八日午前八時ごろ、市内在住のパート従業員Aさん(42)とパー...
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#384 しおちゃんと僕

しおちゃんこと、間宮栞のことを説明するのは、本当に難しい。小さい頃から一緒で、僕にとっては当たり前の存在だった。けれど、他人から見たら、彼女は「びっくりするほど綺麗で、びっくりするほど性格が悪い女の子」だ。あれほど両極端な人間は、たぶんそう...
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#382 月見の夜の奇妙な話

正直、この話は今でもちょっと自分でも信じられないんだ。あれは僕がまだ高校生だった頃の秋の夜。中秋の名月が近いってことで、友達のカズとケンジと三人で、「今年はちゃんと月見でもしようぜ」と話していたんだ。けど、僕らはどちらかというと、真面目に団...
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#379 虚無ガチ勢の夏

「ガチ勢」って言葉、最近よく聞くだろう?どんな趣味でも、必ずガチな人がいる。釣りガチ勢、アイドル追っかけガチ勢、猫吸いガチ勢、断捨離ガチ勢。だが、僕の隣に住んでいたあの人は一味違った。「俺は虚無ガチ勢だ」と堂々と名乗るその男、村瀬さん。最初...
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#363 朝活のテーマ

朝5時、都内のとあるカフェ――。夜明け前の静寂を破るべく、今日も「意識高すぎるサラリーマン」たちがぞろぞろとやって来る。スーツ、MacBook、論文プリント、手描き図解、タブレット端末、プロテインのボトル。「おはようございます、今日も『朝』...
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#360 泥だらけの勇者

それは雨上がりの午後のことだった。村外れの道を歩いていると、急に前方の草むらからガサガサという音がして、泥だらけの男が現れた。ぼさぼさの髪、傷だらけで泥まみれの鎧、背中にはいかにも立派な剣。見た目はどう見ても冒険者……いや、それ以上の存在感...
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#358 コンビニ夜勤は満員御礼

「夜勤って静かで楽だよ」バイト初日にそう言い切った先輩の顔を思い出しながら、タケダはため息をついた。現在、午前0時3分。商店街の端っこにある我らがコンビニ「まるまるマート」。世の中のほとんどが寝静まるこの時間、なぜかこの店だけは常連たちのア...
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#355 誰も知らない

「なあ、これ見てみろよ」俺たちはスマホの画面を順番に覗き込んだ。山奥のキャンプ場の写真。週末に集まれるメンバーで遊びに行った。社会人になっても続く数人のグループで、たまには自然に触れようと計画した、いつもの遊びの延長。それには確か五人で行っ...