考えさせられる

SF

#041 宇宙貨物船のA-47

俺が初めてヤツと出会ったのは、辺境の宇宙ステーションだった。貨物船に乗って宇宙を飛び回る俺にも一応雇い主がいる。とりあえず会社の制度にそって仕事をせざるを得ない。「初めまして、ヒューゴ。あなたのサポートとして派遣されました。よろしくお願いし...
SF

#036 終末のハイウェイ

気がついたら、世界は終わっていた。地震があったのか、噴火があったのか、核爆弾でも飛来したのか、一瞬にして疫病が流行ったのか、それらが同時多発的に起こったのか、報道機関も壊滅してしまったので厳密な原因は分からない。ただ、都市は瓦礫と化し、人影...
イヤな話

#034 赤信号の横断歩道

大通りに面した横断歩道。車の流れが激しく、歩行者信号が赤から変わる気配はまだない。そんな中、スーツ姿の男がさりげなく前に出た。何気ない動作のように見えるが、視線はスマホに夢中の女性に向けられている。彼女は信号が赤だと確認せず、男の動きに釣ら...
SF

#032 星間トンネル

私は長いことこの旅を夢見ていた。地球から遠く離れた惑星シリウスBまで、一気にワープする宇宙旅行。だが、ただのワープではない。途中には「星間トンネル」と呼ばれる特別な空間があるのだ。星間トンネルとは、宇宙の裂け目を利用して通常の空間とは異なる...
ちいさな物語

#020 終わらない一日

この繰り返しが始まったのはいつからだろう。私はもう何度も、同じ一日を体験している。この日は私にとって人生最悪の日だ。大切な人を失うという、耐え難い悲劇の日。その朝、彼女と最後の口論をしたのを覚えている。くだらないことで言い争いになり、彼女は...
SF

#016 新米時空警察の大失敗

一人で留守番中の新米時空警察。手を出すなと言われたのに動いてしまい、哲学の歴史をまるごと巻き込む大失敗を——。
SF

#014 君への遺書に

目を覚ました時、僕の体はほとんど動かなかった。部屋の中は静まり返り、唯一の音は、いつくもの管につながれた君が隣でデータを処理する機械音だけだった。僕の希望が聞き入れられているのであれば、世界のありとあらゆるデータが今君に注がれている。「プロ...
ちいさな物語

#002 永遠の月曜日

出社すると、同僚たちが無表情で同じ動作を繰り返していた。時計の針は進まない。終わらない月曜日が始まる。