ファンタジー

ちいさな物語

#206 スキルチェック相談所

「あなたのスキル、無料で診断します――。」古びた木製看板に書かれた文字を眺めながら、僕はため息をついた。冒険者ギルドの試験を三回連続で落ちた帰り道だ。試験官の表情を思い出すと、胸が苦しくなる。戦士志望だが力は並以下。魔法も苦手。特別なスキル...
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#204 魔法少女ミラ、敵待ちの日々

ある朝、目が覚めると、枕元に小さな生き物が座っていた。「きみは選ばれたんだよ! 今日から魔法少女だ!」ぬいぐるみのようなその存在は、声だけは異様に力強い。ぼう然とする僕――ミラに、丸い手が差し出された。「さあ、契約だ!」契約書などなかった。...
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#198 冒険者と一匹の猫

レオンは剣を抜きながら、ダンジョンの奥へと慎重に進んでいた。「この先に、財宝が眠っているはず……」古びた地図を頼りに、彼はこの未踏のダンジョンに挑んでいた。だが、進むほどに違和感が募る。罠は発動せず、魔物も一切姿を見せない。まるで、何かに導...
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#188 呪われた黄金都市

「空からお金が降ればいいのに」少年の願いは叶い、街に黄金の雨が降りそそぐ。やがて、それは止まらなくなった。
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#187 自分がドラゴンだと言い張る猫

うちの猫、タマが突然言葉を話し始めた。猫あるあるなんだけど、タマがじぃっと俺を見ている。こういうときは何か要求があるときだ。「タマちゃ〜ん、どうちたの? ちゅ〜る欲しいの?」猫バカな俺はタマの頭をなでながら、抱きあげた。健康のためにおやつの...
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#185 妖精の願いごと

駅へと続く細い道を歩いていると、道端に潰れかけたペットボトルが転がっていた。普段なら気にも留めないけれど、その日はなぜか、そのボトルがやけに輝いて見えたのだ。妙に気になって、拾い上げてみる。ペットボトルの中を覗くと、小さな光が揺れていた。驚...
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#176 竜宮城の王子様

ねえ、信じてくれる?水族館で家族とはぐれて迷子になっただけなのに、わたし、竜宮城に行ったんだよ。うまく説明できるかわからないけど、あの日のこと、話してみるね。それは、家族で出かけた大きな水族館でのことだった。夏休みの中頃、すごく蒸し暑い日で...
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#175 わかりやすいご利益のある神社

ご利益が“メニュー表”で示された神社。10円から願いが買える、やたら話の通じる神様を訪ねてみると——。
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#161 ボロアパートの異世界魔導士

まさかさ、冗談だと思うだろ?「異世界から魔導士が来る」なんて。ファンタジー小説かよって。そういうのもだいたいこっちが転生とかして向こう行くもんじゃないの?でもさ、来たんだよ。しかも、俺のボロアパートに、だ。俺はというと、地味なサラリーマン。...
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#160 骨笛

トウジがそれを見つけたのは、村の外れの川辺だった。白く乾いた骨が、土に半ば埋もれるようにして転がっていた。鹿の骨だろうか。それとも……。「変わった形だな」拾い上げてよく見ると、中が空洞になっていて、まるで笛のようだった。試しに息を吹き込むと...