ホラー・怪談

ちいさな物語

#606 部屋にいる人

四歳の息子が描く家族の絵に、見知らぬ人物が一人、また一人と増えていく。「まだ描きたい人がいるの」——。
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#604 追いかけてくる未読通知

ねえ、ちょっとおかしなアプリを見つけた話を聞いてくれる?議事録をまとめたり、自動でTo doリストを作成したり、タスクを優先順位で並べ替えたり……そんな仕事効率化系のアプリを探すのが私の趣味だったんだ。仕事を効率化したいのか、アプリを使って...
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#598  執着の教本

「皆さん、こんにちは! 防犯系ストーカー配信者のメグです!」カメラに向かって満面の笑みを浮かべる彼女の背後には、相棒のカイトが立っていた。「カイトです。今回もまたメグのひどいストーカー行為の被害に遭っています」どっと大勢の人が笑う声の効果音...
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#587 誘人木

去年の秋のことだ。引っ越してきたばかりの一軒家の庭に、見慣れない木が一本立っていた。不動産屋に聞いても「前の住人が植えたんでしょう」と言っただけだった。樹高は2メートルほど。幹は妙にねじれていて、葉は濃い緑なのに光の当たり具合によっては青み...
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#586 5秒先の未来

駅前の騒がしい居酒屋で、3杯目のハイボールが空いた頃だった。いつも穏やかで、社内でも「仏の斎藤」と慕われる先輩が、グラスの縁をなぞりながら妙なことを言い出した。「実はさ、俺、5秒先が見えるんだよね」酔っ払いの世迷い言だと思った。私は適当に相...
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#534 折り鶴の悪魔

あの時の話をすると、決まってみんな笑うんだ。「ストレスで頭がおかしくなったんじゃない?」なんてね。でも嘘でも冗談でもない。本当に起きたことなんだ。聞いてほしい。あれは、まだ寒さの残る春先の午後だった。その日、会社で腹の立つことがあった。いや...
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#530 機械の虫

最初に見つけたのは、庭の鉢植えの脇でした。カナブンくらいの大きさの虫がひっくり返っていて、足をばたつかせていたんです。よくある光景だと思うでしょう?でも、近づいた瞬間、違和感に気づきました。足のつけ根に、小さなネジが見えたんですよ。ネジなん...
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#529 縁切り鋏

骨董屋で縁切り鋏というものを手に入れた。見た目はただの古びた鋏で、刃は少し欠けていた。骨董店の主人の話によると――「その鋏で縁を切りたい人の名前を書いた紙を切るとね、その人の記憶から君が消える。便利だろ?」「便利」という表現が何か違うような...
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#525 回転ドアが終わらない

駅ビルの入口にある回転ドアは、ごく普通のガラス製だった。そのときも、いつもと変わらないように見えた。それなのに――用事を済ませた私がドアへ足を踏み入れた瞬間、空気がひやりと反転したような感覚が走った。外は寒いのかもしれないと思いながら、半周...
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#522 永遠にかくれんぼ

夏の夕暮れ、校庭の裏で始まった、ただのかくれんぼがすべての始まりだった。私が十歳のとき、同級生の子供たちと遊んでいた。鬼になったハルは目をつぶって十秒数えはじめ、私たちは散り散りに逃げた。その日、私は用具倉庫の裏に身を潜めていた。鬼が動き出...